ソーシャルファイナンスの必要性

ソーシャルファイナンスは、経済的な利益の追求と社会的なサポートの展開という二つの区分の活動を一つに行おうというものになり、社会的金融とも呼ばれています。

わたしたちの生活は自由な経済活動によって支えられており、定められたルールの中で公正性を保って行われる市場取引によって、さまざまなモノの売買取引が行われ、これによってその価値や価格が、目まぐるしく変わっていく社会状況の中においても、需要と供給の関係によって、常に適正に保たれることとなっています。

しかしながら、これを取り巻く市場取引やそこにかわわる投資などが変化していったことにより、その市場の適性が本来行われる売買取引の適正から、投資取引が行われる市場としての適性へと変わっていき、これにより実質的な市場相場の適正から乖離してしまうという事態が起こっています。

また、実際の取引による取引高よりも、投資による取引高が増えることにより、市場の安定性が失われてしまい、投資取引の内容によって実際の取引で求められるモノの価値、価格などが変化してしまうという逆転の減少も起こっているために、世界の経済としても大きな問題として掲げられているのです。

こうした中において、この利益追求を第一とする経済的な動きから、社会サービスの向上への転換はその必要性を大きく高めています。
経済的な活動における金融を、社会的なサポートに誘導していくことによって、様々な効果が期待することができます。

例えば、現在では、こうした社会的なサポートに対しては、銀行などの金融機関は融資を行いません。
これは、そこに経済的な利益が存在をしていないからであり、利益が存在しない所に資金を投入すれば損失を招くことになるからになります。
こうした事から、銀行等での金融機関では経済的な事業に対しての融資による資金提供を行うことができますが、利益が生まれにくい社会的な事業に対しての融資は行えないのです。
このような、これまでの金融機関が行うことができなかった資金融資を、ソーシャルファイナンスが補うことによって、わたしたちが内包している資金を、わたしたちの生活の隅々にまで広く生き渡せることができるのです。

日本ではこうしたソーシャルファイナンスの考え方がまだ浸透していないために、こうした事を取り扱っているのはNPOバンクや信用金庫などになりますが、まだ求められる社会サポートに対しての規模が小さくなっており、フランスやヨーロッパ、アメリカ、韓国などにおいては、社会的経済の考えに基づいてこうしたソーシャルファイナンスにも考えが及んでいることにより、ソーシャルファイナンスによって、金融の力が社会全体に行き渡るようになってきているのです。